同じ糸島市のたけちゃん農園のご紹介で麦茶のパッケージデザインをさせていただくことになりました。大麦、小麦を栽培している高田和浩さんのお宅では、小さい時から自家焙煎の大麦の麦茶が当たり前。それを近所の直売所で販売してそこそこ売れていたけど、「もうちょっとどうにかしたい」という事での依頼でした。そこで、考えたのは大胆でおおらかで、親しみやすいデザイン。なぜならば、高田さんの大きな声と存在感をそのまま表現したいと思ったからです。しかもさりげなく、あくまでもさりげなく高田さんの気配り、目配り、責任感の強さまでも感じてもらえるデザインを目指しました。
次にご依頼を受けたのは、保存用や業務用に使用する30㎏の米袋のデザインでした。これは直接消費者の目にふれる米袋ではないのですが、「どうせ袋を作るなら、オリジナルで」ということだったので、こちらも作り手を感じさせる大胆でおおらかで、しかも愛嬌のある大きなおにぎりのデザインにしました。お米を配達した先の女性事務員さんから「かわいい!」と言われるとうかがって、ヤッタ!! まさに、高田さんらしい米袋となりました。
消費者の嗜好の変化でしょうか、歯ごたえが優しい大量生産のタクアン漬けにおされて作らなくなっていた歯ごたえばっちりの本干したくあんを、試しに作って販売してみたところ、これが評判が良くてあっという間に売れきれたとか。そこで、次の年から本腰を入れたいということで、デザインの依頼をいただきました。
しかし、デザインの最中に商品はなし。素材の大根すらまだ土に蒔く前の種の段階。これから畑を耕し、種を蒔き、収穫して天日干しして、それからそれから漬け込んで…。農産物は工業製品とは違い、右から左へ材料を調達出来るものではない、スパンの長い地道な商品だというこを再認識させていただいた次第です。
がんばりやの高田さんのこと。これからもっともっといろんなチャレンジをし、販売も少しずつ広げていくんだろうと考えると、高田農産のことを知りたいお店や企業や人が増えるはず。そこで、ホームページ製作の提案をさせていただきました。
ホームページ製作の目的は販売促進だけではありません。企業にパンフレットがあるように農家にもパンフレットがわりのホームページがあっても当たり前の時代にきているのではないかと思うのです。高田さんも「全国の農業者の集まりに出かけると頑張ってる農家が多くて。オレも頑張ってるぞ!ってホームページがあってもいいと思う」と。で、ホームページ制作決定! ついでに名刺デザインもやっときましょうね。
デザインは常に真剣勝負ですが、それを面白がってくれる高田さんがいるから、こちらもさらに発奮。少しずつ「高田農産ブランド」らしいビジュアルが出来上がっていくのが嬉しい、今日この頃です。
ホームページも作らせて頂きました。
高田農産のホームページへ
自家栽培、焙煎の麦茶。真夏の暑い日に近所の手伝いをかりて汗をかきかき焙煎しています。大麦の麦茶なので少し甘みがあるとお客さんから言われるそう。
この方が、タクアン漬けの名人です。
ポリポリと歯ごたえが良くて、
唐辛子が程よく効いて、
ご飯が美味しくいただけます。
名刺